ニジュウラセン

You will unchain my heart – 女の君と男の君と

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近頃のベンチ

このホテルは今も健在でした
ここのところ公園のベンチがベンチらしくなくなっている
ホームレス対策でベッドがわりにできないようにベンチの真ん中に仕切りがつけられている

僕の考えるベンチらしいベンチとは自由性にある
利用者の創意工夫の余地の大きさと責任感にある

僕はあの仕切りを見かけるたびに望みを絶たれるような気分になる

行政の担当者もこんなことをしたところで本当の解決につながるとは思っていないだろうが、かといってなにもしないわけにはいかない、ということであのあたりに落ち着くんだろうとは思う

そういう僕自身も決定的な解決策なんて持っていないばかりかそもそもどう問題を設定すればいいかすら見当つかない
だから僕が彼等の立場でも同じような対応しかできないとおもう、がその中でもちょっと違う表現はできる

例えば
「だんだんナナメになるベンチ」
このベンチは一見普通で横になることもできる

子供連れの家族がお弁当を広げたりカップルがひざ枕でいちゃついたりこういうことは従来通りできる
しかしこのベンチは座ってしばらくすると(1時間ぐらい)ナナメに傾き始める
傾きぐあいはゆっくりかつ着実に進行していき最後には90度傾くつまり地面と垂直(3時間ぐらいで)

このベンチはベンチをベッドにしようとする人に対しての挑戦状である
「これでも寝られるものなら寝るがいい!(料理の鉄人・鹿賀丈史風に)」

このベンチは最初から拒絶しない
相手の存在を尊重する
だんだんナナメという方法で会話する

こんなベンチは税金の無駄づかいですか?
だって僕だっていつそちら側に入り込んでしまうかわからないんだから
まさかずっとこちらの世界にいられると思っている訳じゃないでしょうね?